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【これまでに掲載された巻頭言】
平成27年8月掲載「ミョウガ汁」  平成27年7月掲載「無学の学」  平成27年6月掲載「ほたるに思う」  平成27年5月掲載「生と死と」  平成27年4月掲載「広・略・要」  平成27年3月掲載「知識と智恵」  平成27年2月掲載「一字の師」  平成27年1月掲載「達成・出陣の年を迎えて」


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広・略・要

筍「幼子や青きを踏みし足の裏」 子規

昔、ペルシャの王様が、人類の歴史を学びたいと思って、学者に命じて、人類の歴史について書物を作らせた。
学者30年の歳月を費やして、100巻にも及ぶ立派な長編の歴史書をまとめあげた。
せっかく、王命に沿った見事な歴史書ができたものの、王様は毎日政務に追われた多忙な日々に明け暮れて、その書物を読むいとまがない。そこで再び学者に、この100巻の書物をもう少し簡略にまとめるよう命じた。
学者は更に10年かかって10巻の略本にまとめた。
しかし、この時王様は老齢になっていて、10巻にまとまった書物すら読む根気がなくなっていた。そこで王様は、さらに短くまとめよと命じた。
学者はさらに3年かけて、1巻の書物にまとめて献上した。
けれども王様は、その時すでに臨終の床にあった。王様は、「その1巻の書物を、短い言葉にまとめて、いま私に人類の歴史を聞かせてくれ」と頼んだ、学者は王様の耳元で言った。
「人は生まれる。人は苦しむ。人は死ぬ……王様、これが人類の歴史でございます」
王様は、この短い言葉をつぶやきながら莞爾(かんじ=微笑みを含む様子)として亡くなられた。

宗祖は広略を捨てて「要」をとられた。即ち南無妙法蓮華経の五字七字の題目である。


大乗山 持経寺住職  丸岡雄道・著『麻畝の性 巻頭言  第二聚』より(禁無断複製転載)
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